○町工事検査執行要領

平成15年6月9日

要綱第7号

(目的)

第1条 この要領は、町工事検査規程(平成15年川崎町規程第3号。以下「規程」という。)により、検査員が厳正かつ適確な検査を執行するため必要な事項を定めることを目的とする。

(検査員の心得)

第2条 検査員は、検査の執行に当たり、規程第12条を遵守し、自己の判断と責任において、合格不合格及び出来高の決定をしなければならない。

2 検査員は、前項の決定をするに当たり、必要に応じ工事写真その他の資料を調査し、工事関係者の意見を聴くものとする。

3 検査員は、検査の結果、不合格と決定し、補修又は改造(以下「手直し」という。)を命ずる場合は、その工法、範囲、完了期限等について、工事検査指示書に記載して行うものとする。

4 検査員は、第1項及び前項の決定又は指示をするに当たり、判断し難い場合は、上司に報告し、その指示を受けるものとし、その場合は、検査結果及びその理由を写真、資料等を含めた検査復命書により詳細に報告しなければならない。

5 検査員は、検査復命書の作成に当たっては、検査の結果に基づき監督員及び請負者より必要な事項に関して説明を求め、正確を期するものとし、特に工事成績の評定は、慎重公平に行わなければならない。

(検査員)

第3条 規程第5条の規定に基づく職員は、検査に当たる所属課の係長以上の職にある者とする。ただし、1件130万円以下の工事については、この限りでない。

(完成検査方法)

第4条 工事の完成検査は請負工事に当たっては工事請負契約書、図面及び仕様書(以下「契約書等」という。)に基づき実際に完成した工期、出来高、数量とその優劣材料の品質及び跡片付の状況等を検査し、直営工事においては、併せて関係帳簿類の検査を行うものとする。

2 検査員は、必要に応じ高低測量、平面測量、深浅測量、載荷試験等の方法により工事出来高の適否を調査し、検査上の資料とするものとする。

3 水中又は外部にあらわれない工事で掘削等により、その適否を判定し難いものは監督員から工事施行の実情を聞き、写真資料等を参考として判定するものとする。ただし、状況により水鏡使用等により可能な方法がある場合は、これより直接確認するよう努力するものとする。

4 道路舗装工事は、路盤基層及び表層の材質、寸法、合材等の適否をコア採取等の方法により検査するとともに、必要に応じ地耐力試験を行うものとする。

5 コンクリート、鉄筋コンクリート、玉石コンクリート等の構造物の検査は、必ず表面の強度検査を行い、見本による試験資料がある場合は、これを参考とし、必要があると認める部分については、破壊検査等によりその構成材の品質、寸法及び混合割合施行の適否等を確認しなければならない。

6 石積、石張、コンクリートブロック等の工事は、写真資料、監督員の説明等で判定するほか、必要があると認める部分については、掘削、注水又は抜取り検査をし、法長築石若しくはコンクリートブロックの材質及び寸法、胴込コンクリート、裏込コンクリート、裏込栗石等の品質使用量について確認しなければならない。

7 揚水機、機械設備工事は、ポンプ原動機、補助機材等の設備全般にわたり組立て、据付の状況を総合的に検査するとともに、関係法規及び基準に適合しているか等について確認しなければならない。

8 ポンプは鉄管とともに、その据付状況(水平垂直、接手等)の良否と試運転を行い、現地条件における揚水量、揚程、軸馬力等の性能と運転状況(音響、振動、軸受、温度等)を検査しなければならない。

9 内燃機関は、その据付状況(水平、デフレクション、高低、左右曲り等)を検査するとともに、実負荷を接続して試運転を行い、運転成績及び運転状況等により良否を判断するものとする。

10 電気機器は、その据付状況を検査するとともに、関係法規、規格及び基準により必要な測定、試験及び運転を行い、良否を判定しなければならない。

11 電気工事については、関係法規及び基準等により必要な測定試験を行わなければならない。

(出来高検査の方法)

第5条 契約解除、部分払又は一部既済部分を使用するための出来高検査は、全て完成検査に準じて行うものとする。

2 工事被災による契約解除打切り精算のための出来高検査は、請負者の説明を参考とし、監督員の説明及び写真資料その他必要な検査結果に基づき慎重に判定し、出来高を決定するものとする。

(材料検査の方法)

第6条 材料検査は、仕様書に基づいて工事現場に搬入された支給材料の規格、品質及び数量が契約書等に適合しているか確認して行うものとし、必要に応じ抽出して品質試験を行うものとする。ただし、見本による試験成績表等があれば、これを参考とすることができる。

(中間検査の方法)

第7条 工事の中間検査は、現地において規程第3条第4号に示す事項のほか、交通対策防災措置等の現場管理状況、工事材料、工事用機械器具の手配及び使用状況、労務者の出役状況、測量杭、丁張等の確保状況、工事写真の整備状況、仮設工事の適否、完成部分の出来高、設計変更を要する点の有無等につき検査をし、必要な指導をしなければならない。

2 コンクリート、アスファルト等混合施工するものは、その材料の計量及び練りまぜ方法、混合物の品質、運搬、打込み温度、寸法、養生等が契約書等に適合しているか、否かを検査し、必要に応じテストピース、コア等による強度、軟度、密度等の試験を行うものとする。

3 ポンプの工事検査は、材料検査、水圧検査、性能試験を行うものとする。材料検査は、外見により材料の良否を判定し、必要に応じ、材料検査を行い、水圧検査は規定水圧により安全か否かを試験し、性能はポンプを運転し、水量、揚程、軸馬力、効率等を測定するものとする。

4 内燃機関の工場検査は、規格による試運転を行い、性能を判定するとともに、必要に応じ機関の総分解を行い、材料部品を検査し、異常の有無を点検するものとする。

5 電気機器の工場検査は、関係法規、規格及び基準により必要な試験及び測定を行うものとする。

6 前各項の検査のほか、完成検査に準じて行うものとする。

7 中間検査においても出来高が、契約書等と不一致、不適当であることが確認された場合は、その部分の手直しを命ずることができるものとする。

8 隔遠地において製造している構造物とは、橋りょう構造物、水制扉構造物等で、この場合は原寸及び仮組立等の検査を行うものとする。

(手直し等の確認)

第8条 規程第9条の規定に基づき是正を指示した事項又は第2条第3項の手直し命令の事項の補修、改造等が完了したときは、検査員はその出来高を確認するものとする。

(出来高の意義)

第9条 規程及びこの要領における出来高とは、出来形(質)出来高(量)を合わせた意義に用いるものとする。

(工事成績調書)

第10条 川崎町工事成績調書作成要領(平成20年川崎町要綱第13号)に基づき、契約金額500万円以上の工事について工事成績調書を作成しなければならない。

この要領は、公布の日から施行する。

(平成20年要綱第5号)

この要領は、平成20年4月1日から施行する。

(平成21年要綱第6号)

この要領は、平成21年4月1日から施行する。

(令和4年要領第3号)

この要領は、公布の日から施行する。

町工事検査執行要領

平成15年6月9日 要綱第7号

(令和4年5月9日施行)